「そんなファンなら要りません!」

Vリーグを世界のトップリーグへ 「Vリーグの未来構想」について | バレーボール Vリーグ オフィシャルサイト

「サービスの消費者である自分が、Vリーグというサービスを選んでいるのだ」
そういうつもりで日々、様々な不満を抱えつつもVリーグとお付き合いしてきたつもりでいたのですが、Vリーグ側から「私の夢を一緒に応援してくれる人が欲しいの」と、急にお別れを告げられたような、そんなショックといくらかの悲しみを抱きながら、未来構想のスライドを読み終えました。

Vリーグはプロリーグの新設を表明しました。
Vリーグ、そして日本バレー界の将来のために、このままではいけない、今ここで決断しなければならないことがある、と、大々的に夢を語っていただきました。

選手の待遇やチーム運営のモデルケースの試算など、このリーグに参加することで得られる選手・チームの利得に関しては、具体的な話はありません。
ここにあるのは純粋に、Vリーグの夢と、Vリーグが考えた、夢を実現するためのプランの概略だけです。

1LDKですらろくにレイアウトも掃除もしきれないパートナーが、「私の夢は、都心の庭付きプール付きの一戸建てに住んで犬を3頭飼うことなの。2年後に」と言い出したわけです。
「2年後はちょっと無理じゃね? 時間無いし」とか「今都心の地価爆上がりしてるから考え直したら」とか「3頭と言わずに5頭か6頭飼おうよ」とか、そういう個別具体のアドバイスはできますが、パートナーの描く明るい未来の舞台が都心の庭付きプール付き一戸建て犬3頭である、という事実は変えられない。

10年前に購入したけど未だに手入れの行き届いていない「チャレンジ」の棚はどうするんだとか、一昨年雑に置いた「チャレ2」のパテーションはもう使わないのとか、その向こうに転がってる部屋にそぐわない「トヨペ」の置物いい加減片付けてよとか、そんなことは些末な話。Vリーグには夢がある。

今回の改革案は、実行されれば、ちょうど今の世代が大きな負担を引き受けることになります。そのことは当然、リーグ側も承知しているはずです。
新リーグ発足に伴い、辞める選手、あるいは辞めさせられる選手も出るでしょう。新リーグに参加しないチームの中には、廃部を検討するところもあるかもしれません。実際、旭化成はリーグの方針と企業スポーツとしての目標が合わなくなってきたので廃部を決めたのです(当時のプレスリリース参照)。
ファンだって、好きな選手が辞めてしまった、チームの目指す道が違った、新しい環境になじめない、様々な理由で去ってしまう人も少なからず出てくるでしょう。
でも、それは夢のためには仕方のないこと。そういう犠牲を払ってでも、素晴らしい未来を手繰り寄せるために、今回の改革が必要だ、ということなのでしょう。

「プロリーグなんてやめてほしい、失敗してほしい」と言ってる既存のファンは、夢見るVリーグからすれば、切り捨てもやむを得ない存在なのです。Vリーグの描く未来に彼らの姿は無い。彼らの代わりに、新たなファンをもっとたくさん集めるのですから。

自分の大好きなチームは、新リーグの枠組みにはほぼ確実に参加できません。Vリーグの明るい未来の中に、おそらく存在しなくなるでしょう。
2部リーグもプロ化が進めば、自分の見たいものはそこには無くなってしまう(他の場所に、また新たに現れるものだと確信はしていますが)。そうすると、Vリーグを見る意味を失うことになる。

自分もやはり、Vリーグの未来の中には存在しない。

Vリーグに対しては、チャレンジの手入れを怠り「ファン重視」「地域密着」なんて口先ばかりの不誠実なチームを野放しにしたままにしてくれたな、という不満が非常に強いのですが、それでも「あなたは私の未来に要らないから」と言われてしまうと、とても悲しい。こっちが選ぶ立場だと思っていたのに、というのもあって、若干腹立たしくもある。

でもまあ、仕方がない。

別に、バレーボールはVリーグだけじゃないんだから、と。他の枠組みも、形を変えてそこにあるだろうから、と。そう言い聞かせて、新リーグが発足すれば、いつか来るだろうお別れの日を淡々と待つしかないのです。

悲しいけれども。

 

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